GO WEST

久々の野宿で、結局あんまり眠れなかった。
あったら良かったと思ったもの。
んで、目が覚めたら5:00だった。完全には明るくなっていない。
夕暮れが遅い分、夜明けも遅いのだ。
ヘッ電は、朝パニアを見たら隅っこに埋もれていた。がっくし。
しかし、あったら夜もう少し活動したかもしれないけど、しなくて良かった気もする。
次回への教訓にしよう何をだ。

神埼鼻

密かに昨日は到達していない九州本島最西端の神埼鼻。朝一番で襲撃。
ここ小佐々町はいりこの生産で知られるところらしい。神埼鼻にも加工場が沢山あり芳香が漂っている。
そんなひっそりとした細道を抜けていくと、


最西端の碑がある。

本土最西端というとそれなりのイメージがあるが、最北端、最南端と比べると、

地味。

目の前に平戸島があって、橋で繋がってるから、あんまり“最”っていう実感無いのよね。
佐多岬みたいに観光開発した挙句寂れちゃってるようなところより、さりげなさがイカスと思う。

平戸

せっかく橋で繋がっているなら、ここまで来たら平戸まで行くんだろう。そして、道の繋がった最西端を目指す。
しかしガソリンが心許無い。
まだ朝早いのでGSなぞ開いて無い。涼しいうちに一気に駒を進めたいところだが、このままでは確実に行き倒れそうなので、見晴らしの良い休憩所で時間を潰す。
エコランどうにか平戸の真ん中で営業しているGSを発見し事無きを得た。

最西端へは、橋のある北東端から完全に全島を走破することになる。片道約40km。そして、


最西端の港に着いた。

港で道がどん詰まりなので、本当の西の果てには行けない。
近くに居た爺様方が奇異の視線を浴びせる。文句あっか。こちとらただの旅人でい。
一方で、小さな少年達はメット被りバイクに跨ったままの明らかに怪しいわしにも、

「おはようございます!」

慌ててこっちも挨拶を返す。

西の海岸線を走る。県道だが、1車線の路地裏状態。道なりがどの道かわからないほどで、先へ進むのに非常に難儀した。しかし、


海岸はこのザマ

この美しさは、完全に宮崎を凌ぐ。そしてこの海は東シナ海なのであった。

武雄温泉

本土へ戻り、東へ向いながらどうやって帰るかを考えた。
探索的ルートはきょうはもういいかな的だし、昨日買ったスコーコーヒーを熊本の義母さんに届けたい。
それにしても、このウルトラ臭いバディーでは家に入れないしなあ。

そうだ温泉に行こう

ありきたりな結論。許されよ。
温泉に入り、熊本である程度滞留することを考えると、今後の行程は高速だな。と決定し、長崎道へ向かう途中にある武雄温泉にターゲットを決めた。
有名な嬉野温泉が近くにあるが、武雄温泉も割と由緒あるっぽい。
共同湯が3種類あり、設備の充実度が違うらしい。一番安いのは元湯300円だが石鹸も無いらしい。
体を綺麗にするのが目的なので、ボデーシャンプーとか完備の蓬莱湯400円へ。
後でパンフ見たら、やっぱり元湯の方が風情あって良かったかもなあ。密かにシャンプーは持ってたし。

熊本へ《長崎道・九州道》

武雄北方ICから長崎道。車は多くないが、完全に単独になることも無いくらいの量。

いつもだとこれで100mphで巡航するところだが、どうも今日は勝手が違う。
まるで、

ドライヤーの熱風を浴びているよう

汗があれば多少なりとも涼しく感じるのだが、汗が出るより乾く方が早いので風が単なる熱風に感じられて、気持ち悪い。
気温も軽く35℃を越えているっぽい。うえー気持ち悪い。

もう一つペースが上がらない原因が。

ショートスクリーン

5cm低いショートスクリーンのおかげで、風をモロに受けるのだ。高速走行は今回想定外だった。予想外の事態
でもまてよ、ロングスクリーンだったら、昨日の行程で暑さにヤラレてるのは確実。今回はショートで来て正解だったのだ。
それに、80mph出てれば十分しょ。実際。

が、ふと思う。

こゆとき、可変スクリーンが良いのか。

これまで可変スクリーンのメリットってわからなかった。速度域によって有効な角度が違うだけなら、変える必要無いと思ってたが、必ずしも風防だけがシールドの能じゃなかったってことなのね。

降りる植木ICの前の、菊水ICを過ぎたところで、突然遥か前方の先行車が水しぶきを上げて走っているのが見えた。
んげ、雨ですかい!
と考える間もなく、雨に突入。
くそー、どうすりゃいいんだ。降りるの次のICだし、突っ切るしかないなあ!

こんな時ロングスクリーンならなあとか考えつつも、ちょっと伏せたら、手先、膝先、つま先がちょっと湿っただけで済んだ。
改めてまたちょっとGTSに惚れた。
IC降りたら、雨止んだ。通り雨だったのね。

宮崎へ《九州道・宮崎道》

その後、熊本滞留中に激しい夕立があったが、帰る頃には上がった。よしよし。
日も暮れて高速道路で受ける風は寒くない程度に涼しく心地よい。

でもトンネルの中は、

巨大乾燥機

熱風を浴び、出る時はパリパリに乾いてる。工場勤務時代を思い出した。「出口水分11.8%(触感)!」なんてね。
宮崎道に入り一度ペースカーが入ったものの、制限速度より遥かに遅いペースカーは難なくパスし、22:00頃には帰り着いたのであった。
ODOは18000mileを越えた。またオイル交換だなあ。

本日の成果

ITOH Osamu/ Sachi/ Guest Book/ 036@itoh.gentei.org