q20(2日目)

朝は6:00頃気持ちよく起床。
そういえば夕べはペルセウス座流星群の名残か、結構流れ星が見えていたみたいだ。
テントの中で隣の親子がはしゃぐ声だけ聞いていた気がする。

露が降りているので撤収には時間がかかる。でも7:00にキャンプ場を後にする。
警備員のおっちゃんも「もう行くんですか?」とか言ってるけど、さっさと出ないと暑いじゃねーすか。

鍵紛失

今回の20最大の事件かも。

某ペコリーノ氏の日記にもよく鍵をトップケースに挿したまま走ってしまうとの記述があったが、わしにもまさに似たような悪い癖がある。
幸いあちこちに挿しっぱなしの鍵を失くした事は過去に無かったんだけど、ヒヤッとしたことは数知れず。
そういえば、八ヶ岳の麓で、シートを外して、シート下にメインキーを閉じ込めたことがあった。
あの時は本気で泣きそうだった。
この時はペコリーノ氏がシートの隙間からゴールドフィンガー突っ込んで見事に救出してくれたのだ。

以来、メインキーの始末には気を遣う癖が付いてた。

や、猛一つ痛い目にあっているのだ。ついでなので書こう。

シートを外して、鍵が付いたままのシートを壁に立てかけておいたら倒れて、鍵が根元から曲がった。のだ。

これかなり情け無いっす。んで、メインキーだけは、何かで使ったらメインスイッチに挿すという癖を付けたのだ。

さて、今回はその他のキーに対するだらしなさの年貢の納め時だったってことか。
朝の涼しい道を暫く走って、そろそろ暑くなってきた頃、腹も減ったし朝飯でもとコンビニに立ち寄った時に気付いたのだ。

鍵束が無い。

目の前が真っ暗になった。
そういえば、出発する直前に、平で、取手のところが凹んでいるパニアの上に鍵束を置いて、その後ポケットに入れた記憶が無い。
ついにやっちまったかと思った。いつかはやってしまいそうな雰囲気がプンプンしてた。そういう意味では起こるべくして起きた事件なんだろう。

製造現場系に勤務したことある人なら知ってると思うけど、

1回の事故の陰に300回のヒヤリハット

てな言葉がある。回数とか正確な数字はうろ覚え。「危なかったなー」という事が何度かあって、その原因を突き止めて対策をしておかないと、何回かの内には本当に事故が起きてしまうよということである。
それなりにいつも頭の片隅にあった概念なんだが、もはや説得力無し。
ちゃんとKYTしませう。

んで、メインキーは今まで走っていたので当然あるんだが、鍵束にはその他のキーが全部付いてる。ロックのキー、倉庫のキー、そして、

パニアケースのキー

これだけ荷物を積んでいても、鍵がなければ蓋も開かないタダのバラストだ。
2日目の朝にして、宮崎帰りを余儀なくされるのか!?


そこで思い出した。
八ヶ岳で何ぞあった時、あの時は隙間から見えるところにキーがあったから助かったが、もっと困る事態は起こり得るとその時直感して、

予備キーを持ち歩くようにしていた

のだ。
出先で最低限必要なメインキーとパニアのキーだけだが、なんと、持っていた!

最悪の事態は逃れた、少なくともツーリングは続行できる・・。


長島

鹿児島県の北西に隣接した島がある。橋で渡れる。気持ちのよい道が続くが、気分はブルーで盛り上がらない。


天草

長島の西岸の蔵之元港から天草下島の牛深まで渡るフェリーに乗った。
結構出港ギリギリのナイスタイミングで切符を買い、列の先頭に着くと、バイクがもう一台いる。原形を留めてないが、Ninjaらしい。
アッパーカウルだけ残っているが、カスタムペイントになっている。前後ホイールもMAVICのマグだし、スイングアームも違うな。そして端までデロデロに溶けたMICHELIN。
ライダーはGパンTシャツにズックのバッシュという軽装の30男だが、タンクバッグに20マップル九州と地元の小僧上がりではなく微妙に他所から来たツーリンガーっぽい。

デッキでもたまたま同じテーブルで二人で斜に向かい合ってお互い20マップルを眺めてるという、少々居心地の悪い状況になった。
傍から見れば、ツレにしか見えないぞこれは。
あちらさんも多少はこっちが気になってる模様。ならば先制攻撃と声を掛けてみる。

広島からです(笑)

こりゃまた予想以上に遠い。聞けば昨日も似たようなところを走っていた模様。

昨日もどこかすれ違ったような気がしますよ

今時ケース付きのバリバリのツアラーって珍しいしね、なんか目撃されてたらしい。

この暑い中キャンプですか、ツワモノっすね

むー、あんたほどではないと思うすよ。

宿代も無くなったけん、今日中に広島に帰ります

ここから広島までって、尋常な距離じゃないですよ。
でもそのタイヤならイケるかも。

楽しい人でした。お気をつけて。


島原

天草は熊本県なのです。これをさくっと南北に突っ切って下島の北端あたりにある鬼池港へ。切符を買って先頭に着くと、見覚えのあるバイクがある。

熊本ナンバーのエストレヤ

と言っても森川君ではない。密かに、さっきのフェリーで降りる寸前に気付いたもう一台載っていたバイクだ。
過積載に銀マットロールで、キャンプツーリングだと分かる。

通常でも1時間に1便だが、盆で混んでいるのでダイヤ度外視の即折返し運行中だそうな。程なく乗船できた。
さらにもう1台のバイクは綺麗なXJR1300。これもキャンプツーリングっぽい。FOXのオフジャケットで両刀使いと分かる。

エストレヤ君は千葉出身で、仕事で熊本に来てからバイクの免許を取り、2年目らしい。ある意味一番楽しい時期かもね。よく喋る。
いや、バイク歴7年のわしが楽しくないわけではないのはおわかりいただけるでしょうけど。

島原半島の南、口之津港に着くと、皆思い思いに散って行く。と思ったら、XJR氏とは考えてることが同じだったらしい。
雲仙岳に向かってR389を登って行く。たまに追いつく4輪車も用意にパスできる快適ワインディング。
引退宣言とは言えそれなりのペースで駆け上るが、XJR氏も40mくらい後ろを詰めるでも離れるでもなく着いて来る。心地よいランデブー走行。

あらかた登り切り、雲仙温泉街に着くと、全然知らなかったが大きな観光地で、一時渋滞となった。雲仙温泉街って、霧島温泉街よりでかいかもしれない。
曲がった坂道に沿って温泉旅館が並び、硫黄臭の漂う雰囲気は箱根にも似ている。

八角ドームの「小地獄温泉館」(400
円)9PMまで 古き趣を楽しむ
「湯の里」他に一軒 100円 23PM
ごろまで 賛成硫化水素泉

この記述から、そんなにでかくない温泉街で、さくっとこの共同湯?が見つかるのかと思ってたので、外した。
さっぱり見つけられないまま、車の流れに流されて温泉街を過ぎてしまった。まあいいか。
XJR氏は消えていた。ちゃんと状況がわかっていて、温泉にたどり着いたに違いない。


仁田峠

雲仙岳の頂上付近を走れる観光有料道路がある。
狭い道だが一方通行なので楽に走れる。ただ、勾配がきつくて前を行くワゴン車なんかが一際遅い。かといって、景色を楽しむにはちょっとカーブがきつくて余裕が足りない。


休憩所からは普賢岳を間近に見上げる。

250円。トータルでは悪くないね。それよか降りて裏に抜けるR389が良い。


愛の展望台

愛野だ。愛野町にある。
西側のR57に抜け、橘湾沿いを走ると、崖の上みたいなところがドライブインになってる。
当初は雲仙温泉で風呂+メシと思っていたところを例によって喰いっぱぐれたので、かなり遅い昼飯になった。
考えてみるとこれまでろくなもん喰ってない。
昨日の朝は殆ど何も食べずに飛び出し、昼はファミリーマートのMRTゴーゴーワイドタイアップの弁当「もうたまランチ」。夜はホットヌードル。今朝はコンビニおにぎり2コとアロエヨーグルト。
朝晩はコンビニになっちゃうから、昼くらいちゃんと喰わないとね。

でも長崎で美味そうなものってなんだ?
ずっと海沿いなので、海のものはそれなりに美味そうなところだけど、それも能無し。
特別有名でもないのに金かけたくないしで、結局長崎といえば

チャンポン(600円)

でもこれ、美味かった。
麺なんか家系の4倍(断面積)はあるぞ。うどんだよこりゃ。でも中華麺。
スープも具も美味い。チャンポンも悪くないね。

パラグライダラーが飛んでいる。
海の方からやってきて、駐車場の上でターン。

ヘーイ!

と言ってパラグライダラーは手を振る。駐車場で手を振られた人は歓声を上げて手を振替す。
5分後。

ヘーイ!

駐車場の人は入れ替わってるので、やはり珍しそうに手を振り返す。
繰り返す。

丁度海から崖を吹き上げる上昇気流があるらしく、パラグライダラーはずっとおなじところをぐるぐる飛んでいるのだ。
もしこのドライブインの関係者で宣伝のためにやってるとしたら結構賢いかも。


経ヶ岳・多良岳

北上し諫早を抜け、今夜の寝床を目指し走り出す。
諫早の干拓地って、こんなところだったのかー。見えないけど。

多良岳南部広域農道は、淡々と走るアップダウンのでかいワインディング。海沿いのR207の内側を走る。コーナーの見通しが悪くて、交差点が割とあるので、あんまり快適ではない。小長井町で広域農道が切れたらさらに一段上の多良岳横断林道へ。
この林道は観光化されていて、案内板も充実。道は林道で狭いが路面には神経質にならないで済む程度には整備されている。しかしこれ、長く感じるなあ。先を急いでるからなんだろうか。
そしてたまに人と出会う。車を駐めて藪でなにやらゴソゴソ探索しているような人が多い。

大麻でも生えてるんじゃろうか?


奥平谷キャンプ場

多良岳横断林道も終わりに近くなると山を南北に突っ切るR444と交差する。これを山に登ると程なく今日の目的地、奥平谷キャンプ場に着いた。
この近辺には結構キャンプ場らしきものがあるけど、ここが一番温泉に近いっぽい。

キャンプ場には17:00頃到着。昨日のことがあるので、早く設営しようと思った。それと、街から離れた山の中なので、別途食料の調達なんかの時間も見ておかなければならないし。
斜面にぼこぼこ小屋やら常設テントが建っている森の中のキャンプ場で、フリーテントサイトっぽいのが見当たらない。管理人の爺さんに聞くと、まあ空いている所ならどこに建てても良いよとのこと。360円。

風呂に行く。平谷温泉。道端の一軒宿で風呂のみは600円も取られた。高えー。
でも見晴らしのよい檜風呂で水風呂があったのはポイント高いす。まあ許そう。

その後飯とビールを買いに山を降りる。が、延々下っても下っても店が無い。結局10km先にようやくヤマザキデイリーを発見。酒屋ベースらしいのでビールは買えそう。
でも御飯モノがすべて売り切れだった。
また喰いっぱぐれコースか!?

パンとビールとジュースと巨峰サワーを買って帰り、さっさと食って飲んで寝た。
ああやれやれ。

本日の成果

ITOH Osamu/ Sachi/ Guest Book/ 036@itoh.gentei.org