一日一膳

雨じゃなかったので(晴れでもない)今度こそチャリで出かけました。
なんでこんなにチャリにこだわるかというとですね、単なる趣味です。
予報では明日からしばらく雨だと言うし、今日しかないじゃないですか。

あ、ところで休みです。
代休です。何の?
実は先週の金曜日が職場の休日だったのですが研修行ってたので。


もうひとつの水辺の公園を探索しに江津湖の方へ行ってみました。
「もうひとつの」というのは、日記に書かなかったんですが「八景水谷(はけのみや)」にもちょっといい公園があってね。


ところで水前寺公園の近くに居たらオッサンに声掛けられました。
わしはえらく道を聞かれやすいのです。
出先でも、遥か異邦の地でもなぜか道を聞かれます。そういうキャラですか?
単に隙が多い?

で、そのオッサン、


中国語じゃないですか



そりゃ解らんて!
胸にはツアーのバッジみたいの付けてます。かなりてんぱった感じ。こりゃあ、アレだな。ツアーの集団からはぐれたな。

いくら話を聞いても解る訳が無いので、手帳を出しました。オッサンも察したらしく筆談開始。


「我迷路」



そんなこた見りゃ解るよ!どこ行きたいんだよ!!
しかしこっちが筆談できません。平易な日本語って漢字で書けない表現が多い。後で冷静に考えればいろんな書き方が思いつくわけですが。

いい言葉が思いつかずにアーウー言いながら途方に暮れていたら、オッサン、英語喋りました。片言ですが。おおー英語なら大丈夫ですよ!
で、何処へ行きたいの?(英語)


「I don't know.」



コラーなめとんのか!
行きたいところもわからないで人に道聞くなー!

うーどうやってアプローチしたらよかろう?
バスで来たのか?とか水前寺公園に来たのか?とか聞いてみるけどあいまいな答え。

やがて、力なく「thankyou」と言い残してオッサン行ってしまった。
ああ、そうですか・・・。





・・・・って、オッサン!
あの調子じゃ自力でどうにもなんねーだろ!


一区画ほど先まで行ってしまったオッサンを追いかけました。


「なんかツアーの資料とか持ってないの?(英語)」



薄い鞄から出てくるのは熊本城と水前寺公園のパンフレットだけ。入口でもらうやつだ。そんなんじゃないよ!
いやホントに何も持ってないみたい。ひどいな。


「何処に泊まってるんだ?(英語)」



宿が判れば、そこから添乗員の連絡先とかたどれるかもしんない。
説明しやすいようにまた手帳を渡すが・・・、


「今天早上巳退房間」
今朝チェックアウトしたって意味かしら?



そーじゃなくて!




いろいろ考えているうちに、オッサンのバッジが目に留まりました。もしや、あの裏になんかあるんじゃないか?


私は道に迷いました。これを見た方は
下記まで連絡をしてください。
080-****-****



BINGO!

オッサンこのくらい頭入れといてくれよ!
早速電話してみると「もしもし?」と日本語の人が出た。やれやれ。
でもそいつもどうやら中国人(後に台湾人ツアーだと知る)のようで、「すいません」でもなけりゃ「迎えに行きます」でもない。


「観光センターの駐車場まで連れてきてください」



ええい厚かましいやっちゃな。さすが中国人!(後に台湾人ツアーだと知る)
でも背に腹は代えられないのでそうしてやるしかないです。
オッサンもようやく安堵の表情。

やがて、問題の集合場所に近付いてきたけど、わしだって地元じゃない。バスの駐車場まではわからん。誰かに聞かないとな。
ちょうどお巡りさんがいました。なんか別件で忙しそうだったので、「道聞いてもいいですか?」って言ったら「どうぞ。」って。変な会話だな。

途中まで喋ったところでお巡りさんが「もしかしてその人、台湾の?」だって。
どうやら捜索願が出て聞き込みしているところだったのだな。

お巡りさん「ディさん?」  わし「そう、ディさん。」

こうして無事オッサンをお巡りさんに引渡し、お巡りさんはパトカーに乗せてオッサンを駐車場まで連れて行きました。

オッサン、最後に元気良く、


「Thank you!!」



サンキューじゃねーよバカヤロ!


まさか

おっさんがわしに声をかけた理由が「同胞に見えたから」だったらちょっとイタイな、
と、あとで思いました。



ITOH Osamu/ Sachi/ Guest Book/ 036@itoh.gentei.org