墨田

早目に終わって直帰。

書評:三国志

ようやく読み終わった。

読み進める内、印象が次々と変わった。

最初は劉備の身の回りが少しずつまともになっていく。
汚いやつらに邪魔され、一進一退、散歩進んで二歩下がる。
ああ、中国ってのは、2000年前から何も進歩してないんだなって、嫌になる。

曹操が壊れていく。

孔明登場。
やはり赤壁がハイライト。
否が応にも孔明の力を強調。
一方、その後の戦いの描写の雑なコト。

壮大な叙事詩であり、断片的な英雄譚の寄せ集めであり、

元徳が死んでからは、もう惰性で、孔明が一人で頑張ってる。
が、もはやそこに大義が無い。

南方の未開の地の件なんか、なんなの?
地獄の黙示録か。

この辺のことは巻末でも吉川英治本人が指摘していて、確信犯。
原作に忠実であることに努めたと書いてあるが、恐らくそうなのだろう。しかし、 そこは吉川英治。読ませる。

それにしても、吉川英治も書いているが登場人物が多い。
地名もざくざく。
結果的に読み飛ばしても差支えなかったが、やはり地図と人の関係はメモでもし ながら読みたくもあり。

しかし、こんな話が、原書がいつだか知らんが、あるいは史実も含め、あった、 書いたってのはすごい。現代にでっち上げてもこんなことにはなるまい。

押さえておくべき古典。
願わくば、中学生くらいで読んだらええんちゃうかな。

母その後

やはり転院が必要と姉からメール。
詳細はわからず。


ITOH Osamu/ Sachi/ Guest Book/ 036@itoh.gentei.org